2013-06-21

復活させてみます

ずっと触っていなかったブログですが、復活させてみようかと思います。

どのくらい続けられるか判りませんが、ボチボチとやってみます。

よろずのことに気をつけよ 川瀬七緒

今まで読んだことがなかったタイプのミステリ。
そもそも、僕が好んで読むのは、わりと理系の凝ったトリックが使われるような物が多いのですが、いきなり縁側の下から呪いのお札が出て来ます。
で、このお札には、一般的な呪いとは違う特徴的な点がいくつかあるんですね。
そのひとつひとつに仮説を立てて、実証していくことで事件の裏側が少しずつ見えてくる。

いきなりこの本に出会っていたら、手に取らなかったかも知れませんが、川瀬七緒さんの作品に初めて触れたのがシンクロニシティです。
すると、前作があると言うじゃないですか。
という訳で、147ヘルツの警鐘を読みました。この二作は法医昆虫学捜査官のシリーズです。また、別の機会に紹介したいと思いますが、これが、面白かった。
どちらかというと、岩楯、赤堀コンビの間のロマンス要素の少ないシンクロニシティの方が好きです。

で、このデビュー作の「よろずのことに気をつけよ」ですが、江戸川乱歩賞受賞作品という事と、ちょっと変わったタイトルに興味が湧いたので読んでみました。

美大に通う女子大生、真由のお祖父さんが惨殺されて、真由はひょんな事から縁の下から呪いの札を見付け、呪術専門の文化人類学者、仲澤先生に相談に行き…。

という感じなんですが、個性的で魅力溢れる登場人物が脇を固めています。

子供服のデザイナーだったかな?とは、ちょっとギャップのある作品かもしれません。仲澤先生が怪我をする場面なんかは映画にしたら、お尻の辺りがゾワゾワしろうな感じですし、法医昆虫学捜査官シリーズも、漏れなくウジ虫が頻繁に登場します。

川瀬七緒さんの作品はストーリーや登場人物の魅力もさることながら、とにかく、細かい専門的な情報が凄いです。

是非、読んでみて下さい。

僕は、この本を読み終わって、今は堂場瞬一さんの「ラストコード」を読んでいます。なんと、また惨殺です。
でも、今度は中学生の天才少女が登場します。天才物は大好物なので、先を読むのが楽しみです。

2012-07-19

楽天の電子書籍配信開始

楽天のkoboの電子書籍が配信開始になったので、どんな本があるのか見に行ってみた。

最近読んだ本の作家さんとか検索してみたけど、やっぱりあんまりだな…。

どっかの4コマ漫画にあったけど、読みたい本を読むために、電子書籍リーダーが大量に必要になる。

本を持ち歩くより、たくさんの電子書籍リーダーを持ち歩かなくちゃならなくなりそうだ。

という訳で、一気に関心が失せた…。

花のさくら通り

花のさくら通り 荻原浩さんを読んだのは初めてだけど、他の作品も読みたくなった。

まあ、予想通りに最後は痛快に、収まる所に収まって終わった訳なんだが、こういうストレートさが作中のパンクミュージックにも繋がるようで心地よかった。

長編だがテンポがいいので、どんどん引き込まれて、気が付くと翌朝が心配な時間になってしまっている。

ユニバーサル広告社のシリーズ三作目のようなので、早速、過去の二作も読んでみようと思う。

ロスジェネの逆襲

ロスジェネの逆襲これから読もうという所なのだが、その前に集英社の「花のさくら通り」を読んでいて、読み終わってからこちらを手にしたら、何とも読みづらい。

個人的な感覚の違いなのかも知れないが、ダイヤモンド社はビジネス書が多いからか、一行の文字数や行間の幅、マージンなどが、とても娯楽読み物の物ではなく、実用書的な、内容の価値で勝負!みたいに感じられる。

まだ数ページしか読んでないので、読み進むうちに慣れるものだと思うが、ダイヤモンド社の本を読もうとすると、いつも感じる事なので、読了前にとりあえす書いてみた。

著者は下町ロケット直木賞を受賞した池井戸潤さん。

2012-07-03

ホルモー六景 万城目学

映画化もされた鴨川ホルモーのサイドストーリー。

僕はファンタジーや、この世に存在しない者が登場するようなストーリーが苦手なのだが、万城目さんの小説は、鴨川ホルモー鹿男あをによしプリンセス・トヨトミ偉大なる、しゅららぼんと読んでいる。どれも奇抜で荒唐無稽とも言えるようなストーリーなのだが、どうも万城目さんのストーリーは読まされてしまう。

新しい本が出ると、今度はどんな話しなのかと、ワクワクしてしまうのだ。

と、万城目ファンを自任しているかのような事を言ってみたが、残念ながら、この本の存在を知らなかった。とんだ似非ファンである。

鴨川ホルモーでは、とにかく体長20cmほどの、四頭身で茶巾絞りのような顔をした鬼同士を戦わせるという奇想天外なストーリーと、おっさんがえづくような音の鬼語に注意を奪われ、それぞれの登場人物の日常には、なかなか想像が及ばない。

鬼を使役しようと、どれほど人に見えない異形の者どもが見えていようと、頭頂部を剃り、髷を結っていようが、登場人物たちは、うら若き大学生なのだ。青春真っ盛り、ヤングマンさぁ立ち上がれよなのだ。

もう一度、鴨川ホルモーを読み直したくなるくらい、それぞれの登場人物が魅力的に描かれている。

高卒の私でも、経験していない妄想上の、華やかだが青臭く空回りなキャンパスライフが、ほろ苦く思い出される。

舞台は京都なのだが、私も京都大学と同志社大学にはお邪魔したことがあり、それもまた懐かしかった。

京都の地理に詳しい方なら町の描写なども楽しめると思う。

しつこいようだが、鴨川ホルモーと続けて読みたかった一冊である。

2012-06-30

夜の国のクーパー

夜の国のクーパー
夜の国のクーパー

 

実はかなり時間が掛かってしまった。超長編という訳でもないが、単調に話しが続く。数ページ読んでは眠り、次回続きから読もうとすると、話しが解らず少し戻り、果たして読み進んでいるのか戻っているのかわからないような状態だったが、なんとか読み終わった。

だからといって、つまらなかったかというと、そういう訳でもなかったような気がする。

人とネコとネズミが登場する。時にネコ目線だったり、ネコがネズミと会話をしたり、果てはネコが私とも会話をしたりする。私は、私ではなく作中の私なのだが。

ネコの描写は秀逸。ネコを飼っていれば、「あぁ!やるやる!」と思うようなネコ特有の行動が細かく描写されている。

で、内容は、何というか国を治めるというような大きなテーマがあって、その裏に今の日本の状況を揶揄しているのではないんだろうか?と思うような気もして、なかなか興味深かった。そうなんだ、権力者は市民を捨て駒のように切り捨てて、自分の身の安全や地位の事しか考えてないんだ。

安全です。皆さんのためです。私達が守ってあげます。みたいな事や私達が政権を握れば、毎年31万2千円の子ども手当を支給します!なーんて、大風呂敷広げて、16歳未満の扶養控除を廃止して、結果、子ども手当は児童手当になり、3歳以上の子供ひとり当たり、12万しか貰えないんだ。

いったい誰がこんなポンコツに投票したんだ?デモもいいけどちゃんと選挙に行って、まともな人間に投票しないとダメだぞ。無記名でもいいからちゃんと選挙に行かないと、ポンコツに生活をグチャグチャにされちゃうぞ。

話しが全然ちがうな。最後の方で一気に色々な謎が解けていきます。伏線が張ってあって徐々に収束する感じよりは、ジャジャーーーン実はこんなでしたーーーっ!みたいな感じだった。だから、そのジャジャーーーンゾーンに入るまでは割りと単調で、ネコと会話をしたり非現実的なもんだから、ストーリーなのか夢なのか判然しなくなっちゃったり。

ただ、最後の方では「あぁ。この国に必要なのはドジョウ野郎じゃなくて、複眼隊長なんだ」って、ちょっと感動するのだ。

ネコの飼い主には読んで欲しい。あと、政治家にも読んで欲しいぞ。