2010-04-30

Nのために

湊かなえ
東京創元社

相変わらず、登場人物がそれぞれの章で語ります。
個人的には「告白」が一番おもしろかったかな . . . 。

内容(「BOOK」データベースより)
「N」と出会う時、悲劇は起こる―。大学一年生の秋、杉下希美は運命的な出会いをする。台風による床上浸水がきっかけで、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。努力家の安藤と、小説家志望の西崎。それぞれにトラウマと屈折があり、夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めた。すべては「N」のために―。タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。そして、その真実をモノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。『告白』『少女』『贖罪』に続く、新たなるステージ。

2010-04-21

デセプション・ポイント 上下

ダン・ブラウン
角川書店

どちらかというと、ラングドンシリーズよりも、パズル・パレスとか、デセプション・ポイントのようなラングドンシリーズ以外の方が個人的には楽しめた。

内容(「BOOK」データベースより)
国家偵察局員レイチェルの仕事は、大統領へ提出する機密情報の分析。現在、ホワイトハウスは大統領選の渦中にあり、現職と争っている対立候補は、なんと彼女の父だった。選挙戦はNASAに膨大な予算を費す現政府を非難し、国民の支持を集めている父が有利に進めていた。そんなある日、レイチェルは直々に大統領から呼び出される。NASAが大発見をしたので、彼女の目で確かめてきて欲しいというのだ…。
状況が飲み込めないままレイチェルが連れて行かれたのは、北極だった。氷棚に埋まった巨大な隕石から等脚類の化石が大量に発見されたのだ。これは地球以外にも生物が存在する証拠であり、まさに世紀の大発見だった。ここで、選挙戦は一気に逆転し、大統領が対立候補の娘である自分を情報分析官として選んだ理由を悟る。だが、科学者チームと調査を進めるうちに、レイチェルは信じられない謀略の深みにはまり込んでゆく…。



ロスト・シンボル 上下

ダンブラウン
角川書店

キリストの聖杯をめぐる事件から数年が経ち、ハーヴァード大で 教鞭を執る静かな生活を送っていたラングドンに、旧友から連絡が入る。フリーメイソン最高位の資格を持つスミソニアン協会会長ピーター・ソロモンからで、 急遽講演の代役を頼みたいという。会場である連邦議会議事堂に駆けつけるが、そこにピーターの姿はなく、切断された右手首が……薬指には見覚えのある金の 指輪。フリーメイソンの紋章をあしらったその指輪は、ピーターのものに間違いない。ピーターを人質に取ったというマラーク(悪霊)と名乗る謎の男は、ラン グドンに“古の門”を探せと命じる。ピーターの右手の指先に施された独特の刺青が“古の門”の先にある“古の神秘”を指し示す図像であることにラングドン は気付く。誘拐犯マラークの目的は、この恐るべき力を持つとされる“古の秘密”を手に入れることにあるのは明らかだった。ラングドンは駆けつけたCIA警 備局長サトウと共に、まずは、“古の門”の捜索に乗り出すのだが……。